StepMania & ProjectDIVA

数少ないおともだち。

  • 私と付き合ってくれる数少ない友人
    黒の光
    ミクとステマニで知り合った黒鍵sのHP。
    小説も書かれるので親近k――ブツッ

    獅子の黒猫
    ネットバンド組んだはず(ぇ)のクロsブログ。
    やっぱりミクが掛け橋ですww

無料ブログはココログ

MH日記。

2009/05/17

三章・乱




「やってられないわ………!」

 メイコさんが愚痴をこぼした。
 でも……本当にこの状況は……大変っ………!
 元々、私はドドブランゴ担当で、確かにメイコさんはフルフル担当だったし、ティガはカイトさんだったけど!
 こ、こんなに仕事分けないでもっ………!

「みっちゃん! ドドブラお願い! カイトはティガ! できれば足の一本でも削いで!」
「はい!」「ティガアイス………久々だなぁ」

 メイコさんの一言で、全員の役割が決定した。
 私は雪獅子――という名で知られる、獅子というより猿が相手。正直、今の私の敵ではない。
 寒い地方にいる敵の大半が炎を嫌う。そして私の持つコロナは名前の通り、とても強い炎を帯びた剣。しかも、実際には火竜から削いだ素材で更なる強化までしてある。
 ただ……同時に同じ場にいるとなると……全員警戒しないと………!
 散開するのと同時に、むこうの唸り声も三つ上がる。
 向かう先は――――わ、私!?
 三体とも、私の方を向いた。

「ちょっ………! やっ、っ!」

 見たこともない状況が起こった。
 ドドブラが飛び掛ってくる。同時に、ティガの突進。更に、遠くでフルフルが電撃を溜めている。
 全力で走った。
 ドドブラが背中を掠めた。ティガが私の髪を切り裂いた―――っ、次避けれない!

「は、うっ!」
「みっちゃん! っ、このっ!」

   流石にこの電撃は痛い………盾で防いでるとはいえ、右手がしばらく使えそうにない。
 が―――第二陣の攻撃は、すぐにやってきた。
 ティガとフルフル二体の咆哮―――っ!
 ヘッドフォンで防いでいても、これはうる、さい―――!

「みっちゃん! 後ろっ!」
「――――ひ、あっ!」

 メイコさんの声に、必死で前に跳んだ。
 背後でなった音は―――比喩ではなく、私を凍りつかせるのに、十分な恐怖と強さを持った攻撃。

「みっちゃん、カイトも! 目閉じて!」

 メイコさんが何をするかを理解して、フルフルの正面から逃げつつ目を閉じる。
 次の瞬間には、目を瞑っていても感じられる閃光が辺りを包んだ。
 目を開けてみれば、ドドブラとティガが――――激しく暴れていた。

   ――――冗談じゃないよっ……!

 同時に同じ場所にいることですら信じられないのに、一人ずつ狙ってくるなんて―――
 どうしてこんなに賢くなってるの………!?

「みっちゃん、カイト! 一旦退却! みっちゃん走れる!?」
「あ―――はい! 大丈夫です!」
「えぇぇええ……あ、いえ、帰る、帰るってばぁぁ!!」

 メイコさんがフルフルを実力で一時的に黙らせたかと思えば、暴れるティガにしがみついていたカイトさんめがけて大剣を振り下ろした。

「念のため町と逆に! 早く!」

 言われるまま、フルフルだけには気をつけて、走った。
 木々が立ち並ぶ森の中へ、三人が走る。流石にこんなところまではあの巨体では入って来れないだろう。

「どうにか……みっちゃん、右手大丈夫?」
「ちょっとまだ痺れてますけど……これで死ななかったと思えば」

 命の危険なんてずっと晒されているから慣れていると思ったけど、やっぱりさっきのはかなりの恐怖だった。
 ………というか、何で……

「っていうかどうして……私だけを………?」
「なんで『みっちゃん』を狙ったかは分からないけど……一人ずつ狙おうとしてたみたいね………嫌に連携とってたわ」
「うん……ティガの方も、ボクが張り付こうとすると凄い勢いで逃げるんだ………ボクが危ないって理解してるみたい」
「あ……それなら、あたしも。鈍重な体してるフルフルだからいいんだけど、アレがドドブラだったら、まず私の大剣なんて当たらないでしょうね………」

 なにそれ……
 ここにいた三匹はものすごい賢いってこと………?

「あの、もしかして………」

 私が口を開くと、ふたりが私をみつめた。
 うぅ………こう、凄い人たちに見つめられると凄く恥ずかしいんだけど………でもそうも言ってられないし……

「昔……こう、倒し損ねたドドブラとか、ティガとか……フルフルとかいませんでした………?」
「いや………確かに昔は傷つけただけで逃げられたりしたけど……まともに大剣使うようになってからはないわねぇ………。 カイトは?」
「ボクは……んーと。みんな素材にしちゃってたから………」
「っていうことは……二人が危険人物扱いされてるって訳でもないんですか?」

 だとしたら………どうして?
 普通、モンスター同士はつがいでもない限り同じ場所にはいないし、挙句に今は冬だ。同じ場所にいたら飢え死にすることくらい、分かってる筈なのに。
 どうして?

「考えたって埒があかないわ。とりあえずあの三体をどうにかしてからよ」
「そうだね。でもどうする? ボクもマトモに戦う?」

 マトモって……いや、生きてるモンスターを剥ぐのも戦ってると思うんですが……まぁ、いいです。
 現実問題、閃光玉をいくつ使ったとしても、フルフルには効かないんだから、先にフルフルを………


 ばぎぃいいい!


「っ! 何の音!?」
「まさか――木をへしおって追いかけて来てるの?」


 ぐゃぉおおおおお!!


「ティガ………っ!」
「凄い凶暴…なんていうか、貼り付ける気もしないんだけど」
「仕方ない……先にティガをやるわよ。他二匹は無視。いい?」
「ボクはどうすればいいの?」
「剥げないんだったら…弓で援護。あと、みっちゃん」
「は、はい」

 メイコさんの目がかなり真剣だった。

「みっちゃんは死ぬ気で、逃げて。攻撃なんて考えないでいいから、死なないで。それだけ」
「………平たく言うと囮ですね」
「違うわ……片手剣じゃ役に立たないどころか、私に殺されるわよ―――」

 ……はい?
 殺されるって……いや、メイコさんならありえる―――あの大剣に切られようものなら一撃で死ぬ―――

「………分かりました――ってメイコさん、何してるんですか」
「本気で行かなきゃね。鬼哭と龍木かしらね」
「え……ちょっ、………はい?」

 ばぎ、ばぎ、と恐ろしい音がなっている中、私の目は点になった。
 メイコさんは、大剣を開いて・・・、その中から太刀を二本取り出した。
 ………あれだけ振り回して折れないのかな。

「行くわよ………反撃開始!」
「剥ぐ!」
「りょ、了解!」



 私は、二人の後を追った―――が、メイコさんの後はとても追えなかった。
 太刀の二刀流なんて、聞いたことも、なかった。








相当久しぶりに更新。


なんか思ったより話にはなった、気がする。
でも……相変わらず面白みのない文章だなぁ……

人の興味を呷る分が書きたい><

2009/02/27

余章・補


めーちゃんやバカイトまで出てきたので…

そろそろアイデンティティを確立せねば、と。


元々、少しは考えていた設定を暴露~

文字にしてみると結構無茶してます。えぇ。


装備はとりあえずこんな設定。
追加設定として、キャラにもスキルが備わっています。



ミク
ガード強化+10 ガード性能+10
気配-10 回避性能-5

マスターによる盾の特訓はすさまじいものがあります。
ただし、ロングツインテには色々辛い部分がww


武:片手剣
副:槍

盾使いですから。
基本的に片手剣以外使いません。


頭…ヘッドホン&髪留め
耳栓+15 回避性能+1

ヘッドホン→耳栓 髪留め→長い髪の動きにくさ多少軽減。
というか、兜とピアスって兼用可能だと思うんだ、、、、

ピアスだとイメージが壊れるから却下><


胴…ボカロブラウスH
回避距離+5 回避性能+2 体術+2 手持ち+5
防御-6 全耐性-4

防御を捨てた機動型装備。防御が著しく低下。
オリジナルスキル『手持ち』もあります
……軽いから出来るんですよ?


腕…ボカロカフスH
ガード性能+5 回避性能+6 体術+3
防御-6 全耐性-4

肩・手という重要な場所を保護しないことで動きやすく。


腰…ボカロスカートH
回避性能+8 体術+5 手持ち+5
回避距離-1 防御-3 全耐性-4 体力-9

スカートがひらついて多少邪魔ですが、軽い為-1止まり。
ちなみに、スパッツつきですのでご安心←


足…ボカロブーツH
ガード性能+5 回避性能+3 回避距離+6 体術+5
防御-5 全耐性-3 体力-11

スパイクのような効果があり、なおかつ軽い。しかし防御力はなし。


って言う設定です。総合すると、
防御力50。

ガード強化+10
ガード性能+20
回避距離+10
回避性能+15
体術+15
手持ち+10

防御-20
全耐性-15
体力-20


という、大戦中の日本戦闘機のような性能です。
当たらなければいい、という精神です。
もともと、『一度死んだだけで終わる』のですが、『巨体の攻撃をモロに受けたらほぼ即死』という制限がある以上、鎧は役に立たないわけです。


異様にスキルが高いのは防御を犠牲にしているからであって、ボカロ装備が強いわけではないです。

あと、オリジナルの手持ちスキルですが、
+10で弓など片手武器を持った状態で走れるようになり、両手武器を持った状態で多少動きが早くなります。

+15で効果上昇。なんと片手武器は二つ持っていけるという機動性を持ち始めます。また、大剣を太刀のように扱い、太刀をハンマーのように扱い、ハンマーは片手剣のように扱うほどにもなります。

+20にもなると、大剣やヘヴィボウガンまでも片手で扱い始めます。メイコさんがそれ。

次、メイコさん。


メイコさん。
手持ち+20 睡眠+15
ガード性能-10 回復-10 効果持続-10

泥酔に耐性があるメイコさんは戦闘中になど眠りません。
しかし強靭すぎる故、半端な回復など受け付けません…


武:大剣
副:太刀二刀流(双剣のごとく
太刀はまだ練習中。使いこなせば最強かと^^;


頭:秘密。
能力――まだ秘密。

そのうち語られるはず。あんまりたいしたこと無いけどね。


胴:ボカロブラウスM
刀匠+1 抜刀術+3 集中+3
防御-3 回避性能-3 砥石性能-3 体力-4

ブラウスHと比べると+値は低いですが刀匠て……


腕:ボカロカフスM
刀匠+5 抜刀術+5
防御-7 回避性能-4 体力-7 砥石性能-4

メイコさんは狩りのときだけ手甲をはめます。
こんなものが実在したらゲームにはなりませんね。


腰:ボカロスカートM
刀匠+3 抜刀術+1 集中+3 スタミナ+5
防御-6 回避性能-3 体力-6 はらへり-5

なんですかこの恐ろしいまでの防具は。
言うまでもなく、スパッツつきですよb


脚:ボカロブーツM
刀匠+1 抜刀術+1 集中+4 スタミナ+5
防御-4 体力-3 砥石性能-3 はらへり-5

腕が凄すぎるだけに脚は多少見劣りしますね。
防御面積が少ないのは当たり前。


合計すると…

手持ち+20
睡眠+15
刀匠+10(切れ味+1&攻撃UP大)
抜刀術+10
集中+10
スタミナ+10

防御-20
回避性能-10
体力-20
砥石性能-10
はらへり-10


どんなにデメリットがあろうとも、+スキルが強すぎます。
耳栓は無いですが、メイコさんは叫ぶ敵に攻撃して、叫び声を止めることを覚えています。

恐ろしい限りです。


ボカロとって防御-20と体力-20は当然のことなのでしょうか、、、




最後、カイトです。

実はめーちゃんより強いです。


カイト

飛びつき+20 心眼+10
達人-15 全耐性-20 回避距離-10 回避性能-10

攻撃力も機動性も防御能力も、彼は捨てた。
モンスターの素材でアイスを作る、その為だけに…



武:剥ぎ取りナイフ(片手剣
副:弓

盾を一応持っていますが、これは咆哮ガード用。
弓は、よっぽどじゃないと使いません。
が、手持ちスキルで、弓と盾を一緒に持ってきます。


頭:マフラー
張り付き+15 耐寒+10

モンスターに巻きつけることで振り落とされなくなる。
彼の必須『武器』。


胴:ボカロオーバーK
全異常耐性+15
回復-10 効果持続-10 体術-15

たとえゲリョスの吐く息だろうとガノスのトゲだろうと、このオーバーを越えて彼の肉体までそれが及ぶことは無い。


腕:ボカロカフスK
手持ち+15 剥ぎ取り+30
攻撃-20 集中-10 運気-20

その腕の前では、生きた生物すらも素材へと化す。


腰:ボカロズボンK
地形+15 高速収集+10 砥師+10
スタミナ-20 ガード性能-10 気まぐれ-15

この軽くも頑丈な素材は熱に強く、たとえマグマの傍であろうとたいした熱を感じない。


脚:ボカロブーツK
風圧+20 耐震+10
体力-20 防御-20

ラオシャオロンが暴れようとも、これの履き手の歩みは止まらない。


総合。
飛びつき+20(モンスターのどこかへ飛びつく
張り付き+15(振り落とされなくなる
耐寒+10
異常耐性+15(毒無効 麻痺無効etc...
手持ち+15(片手剣の変わりに弓を
剥ぎ取り+30(生きている生物からも
地形+15
高速収集+10
風圧+20
耐震+10

攻撃-20
達人-15
防御-20
全耐性-15
体力-20
回避距離-10
回避性能-10
回復-10
効果持続-10
集中-10
運気-20
スタミナ-20
ガード性能-10 気まぐれ-15


カイトに攻撃力は意味がありません。
彼の武器は『剥ぎ取りナイフ』故、刃が通れば解体を続行できるのです…


まさに最強です……

ただし、メイコさんもカイトもMHGの時が全盛期。
MHP2Gの現在では、新しい武器には慣れてない他、初めて見るモンスターも少なくないです。

カイトはそういうときには役立たず(ry



まぁ、あくまでそれっぽくした設定なので、全てが使われることは無いでしょうし、多分書いた本人も半分くらいは忘れてます。

兄さんとか、ほとんど適当です。


でもまぁ、『こんなに死にかけの状況でよくもまぁ』とか思ってくれると、少しは雰囲気がでるかな?






ってか、このカテゴリ見る人っているのかね!?

2009/02/26

三章・参



「―――大丈夫か?」
「もう大丈夫ですってば! いい加減しつこいですよっ!」

 心配してくれるのは嬉しいんだけど――
 さすがに、出発前に三度も聞かれると叫びたくもなる。

「じゃぁ、行ってきますね」
「……あぁ。 ……だけどもしもの時は――」
「だーかーらっ! ……もうっ」

 何を言っても無駄だと思って、踵を返す。
 久しぶりに、外に出る。

「っし!」

 気合を入れて、雪の降る山を登っていく。


 久々の狩りにしては、かなり大変なもの。

 ドドブランゴ、フルフル、ティガレックス。
 冬のボス級モンスターが勢ぞろいの、依頼。

 普段でも重労働な依頼だけど―――

 全然、怖くなかった。






「遅いよみっちゃん!」
「ご、ごめんなさい!」

 赤い人影が、私に叱咤をくれる。
 ………言うまでもなく、メイコさん。

「まぁいいわ。どうせマスターの心配性でしょ」
「あ、やっぱり分かります?」

 当然じゃない、とメイコさんは目線を外して言った。
 ――む。横を向くと、明らかに私と違う部分が良く分かってしまう。

「いつだったかしら……覚えてないんだけど、確かバサルが5匹くらいっていう依頼だったわね」
「………ご、5匹ですか?」

 びっくりして私が訊くと、メイコさんは人差し指を横に振る。

「実際に行ったら8匹いたわ。まぁカイトもいたし楽だったけどね」
「8匹………!」

 考えただけで怖い。

 私はバサルモスを見たことは無いけれど、岩のように硬い皮膚が武器を弾いてしまう厄介な飛竜だって訊いたことがある。


 ………そこでふと、気付いた。

「あれ、カイトさんは?」
「んー……アイツのことだから多分、雪にはしゃいでブランゴと雪合戦してるんじゃないかしら」
「…………」
「もちろん冗談よ?」

 冗談じゃなかったら怖いです。
 ……だけど実際にやったら、多分あの人は圧勝するんじゃないかと思う。

「あ、来たみた―――」
「めーちゃーん! これ、リンゴアイスめちゃくちゃおいsあsdfghじこ!」

 ―――目の前で殺人事件が起こりました。
 走ってやってきたカイトさんが、メイコさんに近づいたところで吹き飛びました。何がおきたかさっぱりですが、恐らくメイコさんが拳でぶん殴ったのだと思いますが、人間離れしている世界に思わず丁寧口調に――


「ぼ、ボクのアイスがぁっぁぁああああああ!!!」
「仕事中はアイス厳禁だと何回言ったかしらね?」
「ま、まだ仕事してないじゃんかよぅ……」

 大地に手をついてはらはら涙をこぼしているカイトさん……ってなんでそんなに元気なんですか。いや、吹っ飛びましたよね? 宙飛びましたよねさっき。何で生きてるんですか。生きてても何でそんなに元気なんですか。

 メイコさんがふいに歩く。
 カイトさんの目の前に来たところで―――


 ぐしゃり。

「そんなに氷が食いたきゃいくらでも食いなさい。ほれほれ、美味いか?」
「m-c-y-m-t-!」
「あ、あの、メイコさんそこまでしなくても……」

 頭が地面に埋まってます。窒息以前に脳震盪で済めばいいな、って気がする世界ですって!


「いーのいーの。このくらいしないと反省しないから。――おーけー?」
「ぐずっ…わ、わかったよ……終わってから食べるよ…」


 カイトさん可哀そう……髪もなんか凍ってる気がするしマフラーもパリパリになってるよ……



「とりあえず行くわよ。今回は人数が多いから同士討ちに気をつけて!」
「お、おー!」

 さっきのも同士討ちって言わないかな、と思う私でした。





「あの、メイコさん?」
「なに?」

 あれから、結構山を登って、そろそろこの山の山頂、というくらいの場所。
 だけど、なぜかメイコさんは一向に進む気配を見せない。

「どうして行かないんですか…?」
「ん――なんとなく、かしらね」

 ………冗談、だよね?

「それは冗談だけど……笑い事じゃなくて今回、ちょっと大変よ――って話。 ね、カイト」
「うん?」

 カイトさんが顔を上げると、にこりと笑った。
 ……あ、この笑顔みたことある。

「……この依頼、ガセみたいね。何もいないみたいだし……山頂でアイスでも食べる?」
「え!? いいのかい!?」
「仕事中はだめ、って言ったでしょう?」
「ひゃっほーーーー!!」

 ――飛び跳ねて喜ぶどころか、カイトさんは目にもとまらぬ速度で進んでいった。
 ………あの、もしかしてカイトさんを囮に――

「みっちゃん、構えてて。―――そのうち来るわよ」
「や、やっぱり……」

 カイトさん大丈夫なのかな、と思った矢先。




「めーちゃんのうそつきいいいいいいいいいい!!」




 カイトさんがもの凄い速度で現われた。

「来たわ」
「いや、確かに来ましたけど」

 ……って笑ってる場合じゃない。そろそろ本当に、来る。



 おおおおおおおおおおおおおおん!!



 響き渡る吠え声とともに現われたのは白い猿。ドドブランゴ。

「先ずはドドブラか。みっちゃんは尻尾の方で。頭の方に来たら私に斬られると思って」
「は―――はいっ」

 私は死にたくないので、いつでも回りこめるよう、少し距離をとった。

 ――――ところが。

 ばぁぁああああああ!!!


「っ………! ティガも一緒に!?」
「めんどくさいわね……みっちゃんどっちがい――」
「めーちゃん上!」

 その声に、現われた二体のモンスターに警戒しつつ、上を見る。


 ――ありえない、という声がメイコさんからもれた。




 一人一匹、という構図が、必然的に出来上がる。



2009/02/19

二章・守

友人が書け書けうるさいので。
ってか、友人以外で見る人がいるのか疑問。





「しくじったわ、マスター……」
「ん、問題ないさ。まぁギルドは残念がるだろうが、結構痛い目見ただろうからしばらくは来ないだろ」

 メイコさんが帰ってきた。
 近くで見ると、――鎧も何も着てない。赤い服だけだった。
 ただ背中に背負った大剣が、もの凄く浮いていて、重かった。

「……いや、その、カイトが………」
「ん………?」


「まだアイツの背中に……」


「ぶっ!」
「………はい?」

 と、とんでもないこと言わなかった……?

「ちょ、ちょっと待て! 奴はどこだ!? 黒龍は!?」
「空の赤いとこ。めっちゃ炎吐きまくりで危険極まりないわ」

 言われて空を見上げると―――あぁ、いた。
 空の一部分が赤くなったりしている。
 空の彼方で一体何が起こってるのか。
 なんというか、現実離れしていて驚くことも出来ない。


「……あいつは人間だよな?」
「カイトのことだし平気だと思うけど? 多分そのうち飛べなくなるわよ、あの龍」
「はい? アレが落ちてくるってことですか?」

 当たり前じゃない、とメイコさんは言った。
 それって、カイトさん、死んじゃうんじゃ…?


「あぁ、それより自分の心配してた方が良いわよ? あ、ほら―――」


どぉおおおおお!!


「っ!?」「―――嘘だろ!?」

 マスターが叫ぶのも無理はない。
 どうやったのか、さっぱり想像がつかないけど、多分、龍の足か何かが落ちてきた。


「ほら、そのうち本体が落ちてくるからとりあえず死なないように逃げて。マスターも」
「――ってどこが安全なんだ!?」
「カイトがいるとこ。それ以外危険」
「逃げるとこねぇじゃねぇかぁぁっぁあああああ!!」


 マスターが涙目になってるのを、初めてめて見た。










 それからのことをどう説明すればいいのか…
 とりあえず。

 空からふらふらの龍が降って来て、カイトさんとメイコさんが…うん、それはもう可哀想なくらいにボコボコにした。

 もう笑うしかないくらい。むごいとか酷いとか、そういうんじゃなくて、なんというかそこだけアニメの世界だった。


 ―――で。

「――わかるかぁ? あたしの大変さがぁ!」
「は、はい………」


 今現在、私の部屋に、メイコさんがいる。
 完全な泥酔状態で。

「るりら~~~」
「あ、あぁぁあメイコさんこれ以上飲んだら体壊しますってば!」
「らぁぃじょうぶよ~あたし機械なんだからぁ~酔わないわよぅ~」
「だめですよ! 明らかに飲みすぎですって!」

 ……いや、正直止めるつもりは無かったんだけど。
 机どころか、床がいっぱいになるほどに詰まれている酒瓶が私を動かしているわけで。
 ―――既に半分が空。
 もしかすると全部飲む可能性有。

「あーもうるさいわねぇぇ!」
「いや……それはその………」

 『女同士だからいいだろ、頼んだ』って絶対これが嫌で逃げたんだ! マスターめ、今度会ったら………!

「じゃぁあーたはちゃんとしごとしてんのぉ?」
「い、いや………」

 ……酔っ払っている相手だからって、やっぱりその言葉は堪える。
「ますたーから聞いたわよー閉じこもってばかりだって~?」
「…………」

「わからないでもーないけどね~うぃっく……あーたも元はぼーかろいどでしょ~?」
「………?」
「元々歌うのがしごとだからねぇ~別なことしてると気が狂っちゃうのよね~。 あたーしもそんなんだふぃっく! ったわ~」

 …………。
 言われて、思い出す。
 相当昔のような気がする、記憶だけど。

「……メイコさんは、どうしてハンターをしてるんですか?」
「あたし~? アレよアレ、ばっさばっさって切り倒していくのおもしろくな~い?」

 あははははあはは! と、耳に突き刺さるほどの笑い声。
 ―――それが一気に納まる。

「って思ってたけどねぇ……別に食べなくても死なないあたしが生き物殺すってどうよ? ってことを考えてね? 分かる?」
「………はい」
「でしょー? でね、たまたまレウスがアプを襲ってるのを見たんだけどねぇ、それがちょっとキてねぇ……」

 ……アプっていうのは………多分アプケロスっていう草食動物…だとおもう。
 ポポがティガに襲われるのと、一緒だと思う。
 あんまり、みてて気持ちがいいものじゃない。
「子供を取られた親が何するか知ってる? アプがレウスに立ち向かうのよ? 信じられる? もちろん力はないし勝てっこないけど、それでも立ち向かうのよ。―――アレには驚いたわ、ほんとに」


 声のトーンが落ちて、聞きやすくなった声で、メイコさんは続ける。


「確かにね、ハンターって仕事は死ぬかもしれないし、キツいし、歩くの面倒だし、確実に生き物の命は奪ってるんだけど――――でも、自分の大切なものは守れるわけよ」

 ぐびっとまた煽るメイコさん。

「貴方が何を悩んでるか知んないけどね、自分が死ぬよか大事な物がなくなるよかずっとマシでしょってことよ。――さってと。」

 そう言って立ち上がるメイコさ―――え?

「ったくこんな役回りは面倒だってーのにマスターはねぇ……」
「え? あ、あの、え?」
「機械は酔わないのよ、分かった?」
「は、はい………?」
「よろし。じゃねー」
「え? あ、あのっ! ちょっ―――」


 ばたん。
 にこやかな笑顔を残して、メイコさんは私の部屋から出て行った。

 ……なんなんだろう。
 落ち着いて、考えてみる。

 ………考えたところで、分かっていたことにメイコさんが酔っているフリをして話してたってことと…


 ……………。


 ちょっとだけ。
 ほんの少しだけ、心が軽くなった気が、した。










 ―――後日談、だけど。

 機械が酔わない、っていう言葉は、嘘だった。



 私の記憶にない一日が、出来上がったから。










適当な感が否めない…!
まぁでも、どうにかそれっぽいとこは残したしいいよね。

めーちゃん最後の台詞gj!

………っていうことにして、お願い(ノ_・、)

2008/12/10

二章・強

ぬーちゃんの呼び方がようやく定着しました。

前回とちょっと変わってしまいました………ご容赦を。


目が、覚めた。

マスターから教わった曲にそういう恋の歌があったけれど、今はそんな曲、歌う気にもならない。


フルフルベビー、小鳥。と、親。

大分泣いて、少しだけわかった気がする。
私が、泣いている理由が。


あまり言いたくないけれど、事実。

私に、親は、いない。


捨て子でも、孤児でもなくて。

……………私は……



もう、何もない。

何も、できない………


夢遊病のように、気がつけば私は外に出ていた。
何も変わらない、私の村。
人は少ないけど、大切な。
畑があって、私とマスターの家があって、向かいの武器屋のクリプトさんの家も、ある。

そして、村の出口のあたりに、マスターが仁王立ちしてい―――
………いない?


いつも埋まっている、椅子代わりの岩が、空いていた。


――マスター、どこに?


そうは遠くに行けないはずだし…心配することも、ない、と、思う。
けど、マスターが村を離れるのはものすごく久しぶり………

……何か、あった?

冬にしては暖かめの風が私の髪をもてあそぶ。
………いや、熱い。

冬にこんな風が吹く訳が―――


どどどどどどど………


形容するのもばかばかしいほど聞きなれた音がした。
雪崩。

………マスターは大丈夫だと…、思う。
音は遠くだったし、マスターの足ではそこまで行けない。

でも、この時期に起きる雪崩も変だ。
雪というより、氷と化す冬なのに、とけるな―――


どどどどどどど……


――二回目?

おかしい。………明らかにおかしい。
これじゃぁ、誰かが引き起こしたとしか思えないじゃない。


どばぁぁぁぁぁああ!


―――思えないじゃ、ない……

しかも、飛竜か何か…
つまり、私の、仕事。

行きたくは、ない。
でも、行かないといけない。
私が行かないと、餌を求める飛竜が村を襲うだろうから。

だけど――
情報をくれるマスターがいない。
………そういえば、ぬーちゃんすらいない。


――――え?


ぬーちゃんが、いない?

どきん。

ぬーちゃんがいないのは、どういうとき?

どくん。

マスターがいないのは、どういうとき?

ばくん。

今は………どういう、とき?

ばくんっ!


嘘でしょう!?
何で………マスタ………っ!?

考えている時間が、無駄だった。
私にできることは、一つだけ。

少しだけ埃かぶった剣と盾。それと、ポーチ。


準備する時間は、なかった。




―――目的地は、遠い。









ほとんど氷の大地を走る。慣れているとはいえ、足が何度も持って行かれてしまう。

でも、歩くわけにはいかない。

少しずつ近くなる音が、怖い。


――大丈夫。マスターは私より、強いから……

そう思っても、胸が痛いほどに脈を打つ。
息切れしているわけでもないのに、苦しい。


ばぉぉぉぁぁああ!


近い!

走る地面が、水っぽかった。
高まる緊張に応えるかのように。

何かが、飛び上がった。
白の地に似つかわしくない、黒い竜。
大きくはない体なのに、異様に長い尾。


何……あの竜………?


見たことがない竜だった。


ぐぁぁぁあああああおおおお!

………!

威圧的な叫び声に、足が止まる。
眼だけが、黒い竜に釘付けになった。

―――く、来る……?

逃げようとして、なぜか私は動けない。

だめ、逃げないと………っ! 動いてよっ………!?

私の焦りとは関係ないように、足が動かない。

そして黒竜が、何かを吐く。

私めがけて。



「うぁぁぁぁああ!」

死にそうになって、尚、足がすくんで動かない。
ただ、かろうじて右手だけが動いた。

何が起きたかは分からない。


気づいた時には、私の右手には盾はなく黒く焦げ、そして壁にたたきつけられていた。
尋常じゃない痛みが全身を襲う。

でも、止まってたら本当に死ぬ………
苦痛をこらえて、手を付きながらでもたち上がる。

膝がふらつき、力も入らない。
たちあがることさえ、ままならなかった。


黒竜がゆっくりと着地する。
私の方を見ていながら、ゆっくりと。


「来ないで………っ!」


何も考えられない。
分かることは、目の前に、死があること。

「いや………ゃ………!!」

一歩、一歩と近寄る竜。
握っていた剣も、今はない。

武器のない人は、無力だと、知っている。

そして、飛竜が、何を食べて生きているか、も―――


「………!………………!!」


声にならない。
カチカチ、と何かがなるばかりで。


耐えられなくなって、目を瞑る。

数秒後に、顔に生暖かいものが触れた。


ぎゃぉぉぉぉおおお!


「何やってるの! 早く逃げなさい!」
「…………え!?」

女の人の、声。

「死にたい!? 死にたくなかったら逃げる!」
「ひ、ひゃぁぁぁああっ!」

何も分からないまま、私の体が宙を舞う。
地面がどこかも、わからない。

どさ、と落下した。
でも、いたくはない。


「………馬鹿が」
「え……………?」

良く聞けば、それは、懐かしい、声で。

「こんな軽い装備で……死んだかと………思ったじゃねぇか………」
「ます、たー………?」

目を開ければ、それは懐かしい顔で。

心配そうな表情のマスター。


「…右腕、大丈夫か? 変になってない……よな?」
「ちょっと……痛い、だけ……っ」


思い出すと、やけどの痛みに近いものが襲ってくる。
けれど、さっきよりも、全然痛くなかった。

「なら、いい。………とにかく、逃げるぞ。 後はあの二人に任せる」
「なん………何………」
「いいから! とりあえず走れ!」

ちょっと乱暴に下ろされて、マスターが重そうな盾を杖代わりに、走り始めた。

私もそれを追うように――いや、マスターの横を軽く走る。


「マスター! 後ろ!」
「分かった!」


後ろからの声に、マスターが振り返った。


ばぁぁぁあん!!

「きゃ」「くっ………」

マスターの構えた盾が、衝撃で後ろにはじかれる。

もう、何が何だか分からない。

「後ろからやるなんざ! うろたんな野郎がぁぁぁあ!」


良くは分からないけど、あの女の人がさっきの竜に大きな剣を振り回している。

「………ち、下手に動くと目立つ………ここでこらえるしかねぇか」
「マスター………? あの人……」


あぁ、大丈夫だ。と、マスターは言う。

「ミクは知らないだろうが、メイコっていう…俺の弟子だったやつだ。 黒龍とはいえ、あいつには勝てねぇよ」
「………そんなに…強いん、ですか……?」
「守るやつがいれば、な。 ―――それより、もう一人に気づいてるか?」


はい?

メイコさん……という赤髪のひとしかいないんじゃ………?


………どこ……?

……他に誰が―――

はい?


メイコさんと対峙する黒の背中に、青い何かがあった。

人型の………って人じゃ………?


ちょ、ちょっと………?



私の目が点になる。


「まぁ、そういうことだ。 あんまり動くな…静かにしてろよ」
「………はい………………」





そこにいた二人は、恐ろしく強い、らしい。

背中に張り付いている青い人も凄いけど、あの大きな剣を軽々と振り回して、無傷でやりあっているメイコさんも………凄い。

まるで片手剣を持っているかのようにヒラリヒラリと避けている。


「………マスター? 闘わないのに、どうして無理をしてここに……?」
「…黒龍だぞ? ………見に行きたいってのが当然だろ?」


………訳が分からない。
もう、いろんなことが良く分からなくて、どうでもよくなってきた。


赤と青の二人が闘っているのを遠目に見ながら、マスターの背によりかかった。

死にかけたことなんて、もうすっかり、忘れてしまっていた。







めーちゃんとマフラー男見参。

久々に多人数プレイでミラ狩リに行ったので………


ってか、このお話で二章終わる予定がっ ∑(´Д` )

2008/11/19

二章・弱

<font size=2>

あれからどのくらい経ったか、わからない。
けれど、私の所に仕事が来なくなったのは事実だった。

「……ご主人?」
「畑、見てくるね」

もう半年はたった気もするし、まだ二日しか経ってない気もする。
……冬でよかった。
と、思う。

もし今が夏なら、仕事が来ないはずがないから。
でも、畑仕事する時でさえ。
雑草を抜く時でさえ、手が震えている私がいた。

「…………」

私に笑顔をくれていたネギも、今ではただの植物にしか見えない。
分かっていたはずなのに。覚悟していたはずなのに。
瞼に焼きついたフルフルベビーが…離れない。

それが生きるって、こと。
けど、それさえも私は拒否したくてしょうがない。
………死にたい、か。
ふっと浮かんだ妄想に。
それは事実かもしれない。
でも、他の命ですら傷つけられないのに、自分を傷つけられるはずもない。

「………」

服が汚れるのも気にせず、木の下に寝転がる。
空に、黒い点。
大きさから言うと、鳥みたいだ。
それはゆっくりと降下して…私の寄りかかる、木に停まった。

――ぴゅぃ
――チチチ………

………餌を咥えてたのかな。
冬なのにわざわざ子供を育てるのはおそらく、天敵がいないうちに、っていうことだろう。

「どこもかしこも……」

弱いものは逃げ回るしかないのに。
人は……逃げることもできない。
逃げれば、待っているのは極氷の地。唯一暖かい場所が村になってるから。

木の上で、鳥が鳴いている。
良くはわからないけど、甘えているみたい。
そして、親がまた飛んでいく。
寂しいのと、怖いのと、どっちが強いのかな。

なんてこともない疑問。どっちが強かろうと、実際には変わらない。

――ぴーっぴーっ!

………寂しいのかな。
残念だけど私は人なん―――
ぽて、と。
私のおなかの上に何かが落ちた。

――ぴ………
「………ぇ」

目を疑うしかない。
ヒナだ。

「飛べないのになにしてるの!?」
――ピィ!リィィィ!

ぴーぴーぴーぴー!うるさいなぁっ!
私がいなかったらもう死んでたのにっ!
……私がいなかったら………

軽くはねて転がっているヒナを、抱えてみる。
ちっちゃくて、ふわっとしてて。
逃げようともしない。
……恐らく、死ぬ一歩手前の経験をしたことすら分かってない。

「………馬鹿みたい」
――ぴーっ。

ちょんちょん、と私の指をつつく力が限りなく弱い。
このまま抱いていたって、助からないものは助からないだろう。
かといって……この木は登れないし……

両手に乗せたまま、この木を眺める。

………はぁ。

親鳥が来たって、抱えて飛べるとも思えない。
かといって、見捨てるのはちょっと、いや。

ぴーぴー鳴いているのは、きっと親がいないことに気づいたから、だろう。
あぁ、寒いからなのかな。
軽く抱きよせて、持っていたハンカチでくるんでみる。
………あ、ちょっと可愛いかも。

――ぴぴぃ?
「………よしよし」

何を食べるのかも知らないし、どうしたらいいのかも分からないけど、とりあえず頭を撫でてやる。
それに安心したのか……余計にうるさくなった。

「食べないからさぁ……」
――ぴぃぃぃーっ!

はぁ。
どうしようかな。
持って帰ったらぬーちゃんが食べてしまいそう…あの子猫の習性のまんまだからね…
かといってマスターに言うのも…マスターもから揚げにするとか言いそうだ。

――ぴぃ?
――ぴゅーい!

………あれ?
なんか鳴き声が増え――

「いったぁ!」

耳のあたりを何かがかすめた。

―――親鳥!?
あーもう!
私は助けようとしてるだけなのに!

――ぴーっ!ぴぃぃぃぃいいっ!

うるさいってば!もうっ………!
明らかな敵意を持って私につつきかかってくる親。
………勝てるはずもないのに。
私が動けば、あんな小さな鳥、はたき落せるのに。
それでも私に何度も飛びかかってくる。

「この子置いたって何もできないくせに!」

意味もなく叫ぶ。言葉は通じない。
時々避け損ねるのがいたい。
どうしようか……
――ぴぃ………?

首をかしげてるようにも見えるヒナ。
そろそろ分かってほしいものだ。私が危害を加える存在じゃないこ―――

「…………」

あのフルフルだって、別に私たちを襲おうとはしてなかった。
私が攻撃したから……反撃に出ただけかも知れない。
ただ、放置したら危険『かもしれない』、だけ。

……………。

言葉が通じない以上、どうしようもないのかな。
――ぴぃぃっ

「あた! ………ってダメっ!」

なんでこうも私の上に見事におっこちるかな!
私はトランポリンじゃないっての!
落ちる前にどうにか掬ったものの…両手はいっぱいになってしまった。

ぴーぴーぴーぴーぴーぴー!

「ぁぁぁあっもうっ!」

何もしないってば!
親鳥も、だんだん攻撃する頻度が減ってきた。
警戒を解いてきたのか疲労したのか……前者であってほしい。

もういいや………

私ができることはもう、ないし。
今思えば、親鳥がどうしようと、私がどうしようと、この子たちはどうあがいても木の上には戻れないわけだし。

そっと、ヒナ二匹を地面に下ろす。
寒そうだったから、ネクタイも外して、巻いてあげる。

………寒い。
まぁ、あの地面にいるままで生き残れるとは思えないけど…

はぁ、とため息。

親鳥がヒナの前に止まったのを見届けて、畑を後にする。

ちょっとの罪悪感を残して、逃げるように。





「にゃっ。おかえりなさいにゃ」
「ん………ただいま」

ぬーちゃんが厨房に立っていた。
もうそんな時間なんだ……

「今日は鶏からなのにゃっ」
「っ………………」

はぁ。

確かに私は…食べないと生きていけない。
………そういう、世の中だけど。


「ごめん、今日はいい………」
「にゃっ? ……いらなのかにゃ?」
「………お休み」

何でこうなったんだろう。
何もかもがいやになってくる。

まだ太陽が沈みきってない中、私は何もせず布団へ逃げた。


私の布団は、いつまでも乾かないままだった。






未だダークな雰囲気を引きずっています。

次でどうにか解消………かなぁ。
今回は日記じゃないなぁ。

12/8更新、ぬーちゃんがミクを呼ぶ時「ご主人」に変わりました。

2008/11/14

二章・狩



「さっむいなぁ………」
「その恰好で文句言うのが間違いなのにゃ!」
「う、うるさいなぁ。ファッションは女の子の命なんだよっ!?」

愚痴りながらぬこ…通称ぬーちゃんに返しながら、少しずつ山を登っていく。

「半袖にスカートなんて雪山に来る恰好じゃないのにゃ!」
「じゃぁセーター8枚も重ね着してるぬーちゃんはどうなの!?」
「真冬の当然の格好にゃ!」
「こけたら一人で立てないくせに!」
「にあっ!?」

こつん、と小突くところころと坂を転がるほど……ぬーちゃんは丸くなっていた。
ほっといても…まぁ、大丈夫だろう。
目的地はわかってるしね。

「にっ? お、置いてくんじゃないのにゃ!変なコウモリが来たらどうするのにゃ!?」
「雪山に来る恰好なんでしょ? がんばってね~」
「ふにゃぁぁぁ!」

後ろでにゃーにゃー叫んでるけど、あれはたぶん演技だから気にしない。
マスターが削ったという岩をよじ登り、上へ上へと目指して進んでいく。

……地面に通路があるアイルーたちと違って、人は結構つらい道を行かなきゃならない。

あ、それとね?

私がぬーちゃんを置いていったのにはちゃんと理由があったりする。

だってほら………


や、やっぱりなんでもないっ!





なんだかんだありながら、とりあえず雪山の頂上付近まで辿り着く。
近くにいるガウシカたち――まぁ鹿だと思ってください――が逃げ始めているから、たぶんこの奥にフルフルがいるんだと思う。

何回か倒したことはあるけれど、やっぱり嫌い。あのぶにょぶにょした体を斬るのはキモチワルイ。

あと、寒い。とこっとん寒い。

ホットドリンクを3本飲まないとやっていけない。

「にゃ? どうしたのにゃ?」
「ん、行こっか。 爆弾は使わないでいいからね?」
「にゃっ。 持ってきてすらいないのにゃ。」

そういえばぬーちゃんは結構万能なメラルーらしい。
本来ハンターと一緒に冒険する「オトモアイルー」達は、専門の武器か爆弾で戦うらしいんだけど。

ぬーちゃんはその中でも賢い部類、さらに強い部類に入るんだとか。

………だってねぇ。

このまえリオレウスがずっと目が見えなかったもんね。ゴーグルつけて行かなかったら私も目がつぶれてたかもしれない。


閃光玉いくつ持ってるのかな。




「いたいた。」
「どうするのにゃ? とりあえず斬りまくるかにゃ?」
「それ以外ないでしょうに。 しびれないように気をつけてね………はい、消臭玉」
「にゃ。」

フルフルと戦う前には、安全策を取っておくのが一番。
目が見えない代わりに嗅覚が鋭いフルフルは、匂いですべてを判別する。

この強力な消臭玉を使うと、驚くほどに気づかれない。――というのが私の持論。

汗をかくまでは問題ないから――おっと危ない。ぬーちゃん追いかけないと…っ!

ぶにゃっ…


うわ相変わらずキモチワルイ!

ゴムを切ったような…いや、正直もっとぶにょぶにょした物を切ったような感触。
フルフルがこっちに気づく。――でも、私たちにはほとんど気付かない。見当違いの方向に狙いが定まっている。

―――実はこれも安全策。私は今、ポーチを持たない。
その代わり、生肉がそこらじゅうに散らばっている。――さすがのフルフルも困るほどに。


びゃぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!


フルフルが叫ぶ。―――でも、もちろん対策は怠っていない。耳栓はいつものヘッドホンで問題なし!

ザックザックと斬りながらこれまた気持ち悪い血を盾で防いでいく。――ちなみに、私が持っている片手剣は「コロナ」と呼ばれるもののちょっと改造品。――盾にフッ素加工がしてある。………現代の科学ってすごい。

ぬーちゃんが持っているのはなんとクリムゾンクラブとかいう…棍棒みたいなもの。本来は剣なんだけど、改造してあって鈍器化してる。――ってかメラルーが人が作った武器を持っていることに驚きだ。

そのかわり、両手持ち。人間にとっては片手剣でも、アイルー族たちにはかなりの重量だろう。


時折私たちの方向に放ってくる電撃や、鈍重な体でのフライングタックルをかわしつつがりがりやっていく。

でも―――皮の表面くらいしかまだ刃が通っていない。ダメージとしてはかすり傷みたいなものだろう。

ぬーちゃんの攻撃は結構利いてるのだろうけど。

「キレ始めたにゃ!」
「―――分かってる!」

フルフルが怒った………これからが本番だ。

体に電気を纏いながら―――再び叫び声が上がる。

もう、小細工が通用する時間は終わった。


きっ、と唇を軽く噛み目を据えてフルフルを真っ向から睨む。



―――地面にある生肉は、すべて炭と化していた。





バリバリ、と音がなるほどの電撃。―――恐らく、直撃したら重傷か、即死だ。

「近づきすぎないでね!」
「反対側にいるから安心するのにゃ!」

今度は今までとは違う。
電撃を放つ前の予備動作を見て、一発ずつ確実に攻撃を入れていく。
がむしゃらに動くフルフルだけど、体が重い分、動く前には絶対「溜め」の時間がある。

そのタイミングで、確実に首を切りつける。深く傷ができれば首を伸ばしてくることもない。

バリバリバリとその場で放電されても怖くはない。使いきった瞬間を狙って斬りつけ――― 「にっ! マスター右奥っ!」
「え――――あうっ!?」

反応できない、予想外の位置からの攻撃がきた。

脇腹が異常を訴え始める。刺されたような電気の痛み……っ!


いったん距離をとった。そして何が起こったかを確かめる。

「っ………!」

そして私は、初めての光景を目にする。
「死にたいのかにゃ!? 急いで離脱! ―――早く!」
「…っ!? ―――ッ!!」

死ぬ気で思いっきり前に跳んだ。その後ろに、ものすごい殺気と電撃。

―――声がなかったら死んでた………っ!


「考えちゃダメなのにゃ! 子供だからって―――甘く見ちゃいけないのにゃ!」
「分かってる! ………分かって、る……よ……」

奥歯をかみしめながら、二体のフルフルをにらむ。
二体目のフルフルは―――親の足にも、全長が満たない。
でも。見逃すわけにはいかないんだ。

ここで躊躇したら、村の皆が危ないんだから……っ!

「大きいのの気を引いてて!」
「――――分かったにゃ!」

………ごめんね。
心の中で呟きながら、小さな小さなフルフルに向かって走る。

私は―――そう、ハンター。


やらないと………だれかが、やられる。

だから―――ごめんね。





村の細い道に入ると、マスターが近寄りながら手を挙げる。
「お疲れさんだ。 ――ってどうした? 浮かない顔して」
「………分かってるくせに」
「何も言わないのにわかる訳ないだろ。 まっ、何があったか知らないけどな、ありがとな」
「……………疲れたので早く寝ます。………おやすみなさい」
「おう、お疲れさんだ。しばらくは仕事ないだろうからゆっくり休みな」
「………はい」


マスターは、何も聞かない。
でも確実に、わかってる。分かってて、そして私が「分かっている」ことを知りつつも、知らないふりをする。

きっと、マスターもそんなときがあったんだろう。
今は、誰の顔も見たくなかった。

けれど、ぬーちゃんだけは私のそばから離れようとしない。

―――けれど、話しかけようとはしない。


それが、ありがたかった。


他の人だってきっと、そう。

………私の心を、守ってくれてる。


少しずつ湿っていく枕。

この涙が、嬉しさからじゃないのは、よく分かってる。
でも。

―――私は嬉しいから泣いている、だけ。


大丈夫、私は………大丈夫。



頭の中で繰り返し繰り返し………繰り返した。







ちょっとダークテイスティに仕上げてみました。
ちなみに実話は、「フルフルを狩りに行って寝ているフルフルにとどめを刺す前にフルフルベビーをGET」したことから。


食う食われるの世界は、いつだって無情なのです。

2008/11/02

一章・主



剣が、いや、盾が無い。
私にとって、それは重大すぎる問題だった。

思わずあとじさったのも、当然だと、思える。


じゃりっ……


風化した骨のような足場が嫌な音をたて、頬から汗が流れ始めた。

そして、女王が動く。
―――奥へ、、と。

「………っ!」

何よなによナニよ何よ!

丸腰の私は眼中に無いってこと!?

毒にやられたメラルーのことよりも、自分の命が助かったことよりも、無視されたという事実が私の心を占める。

「っのぉ!」

じゃくっ!

気合を込めた蹴りが、女王の背――なのかなんなのかは分からないが、とりあえず命中した。
虫とは思えない硬さの甲殻に一瞬ひるむが、止まったら反撃でやられる!

ぶしゃぁぁぁっ!

「ひっ!?」

さっきまで、ほんの一瞬前まで私がいた、その場所の地面が溶けた。

「な、なによそれっ!?」

尻尾からそんなの出すなんて聞いてない!
あんなの一撃でも喰らったら……死………!?
逃げなきゃ………っ!


「に、ぁ………」
「っ………!」

苦しげにうめくメラルーと。
周りを飛び交う蜂の群れと。
先程より警戒を強めた女王と。
盗まれたまま帰ってこないネギと。

………あーもうっ!

そこで、私の思考は停止した。
―――こうなりゃヤケよ!

背後に回った蜂の群れは一切無視。
目の前にいる女王に向かって走る!

「そんな速さでっ……!」

針を伸ばしてくる女王の横を更にダッシュ!
倒れこんでいるメラルーを拾い……

「後は任せたっ!」
「に…ぁっ……!?」

投げ捨てる!

メラルーの体は宙を舞い、そして姿が消える。
「ナイスショットっ!」

土埃が舞うなか、うっすらと見えるは大きなキノコ。
あとは逃げ――――

「つあっ!?」

脇腹に激痛が走った。
しかしそれは一瞬でやむ。

他の場所に走った衝撃も、又すぐに消えうせる。

―――刺……たっ………


ま……に……な………

……死……く………







「………ク!ミクっ!?」
「んん………っ?」
「起きたか!起きたなっ!?返事しろ!」

頭にがんがん響くこの怒鳴り声は……

「ます……た………?」
「だからあれほど大量に蜂には近づくなと言ったのに!近づかなきゃあいつらは手を出さんのだぞ!?」

あ……女王蜂に刺されて………私………

「マスターが……助けて………?」
「………俺ならそんなばか者を助けには行かん。礼はこいつらに言え」
「え………?」

マスターがあごでしゃくった先には――

「にゃ?」「にぃ~」

猫の団体がいた。その数……えぇと20匹くらい。


この子達が助けて………?


そう思っていると、一匹の少し黄色いぶちの、アイルーが一匹前に出た。

「礼なんかいらないのにゃ。ぬことボク達が生きたのはアンタのお陰にゃ」

「………ぬこ?」

猫じゃなくて?
と、その疑問に答えるかのように、黄ぶちアイルーに押されたメラルーが口を開く。

「にゃっ。 ………アンタのお陰で助かったにゃ。命拾いしたにゃ」

「えと……さっきの………メラルー?」

「にゃ。いいそびれたんだがにゃ。ボクはぬこっていうんだにゃ」

………もっといい名前無かったのかな。
そんなツッコミが頭に浮かぶ。

「……お前がその子を巣に投げ捨てて、それに気付いて女王蜂を追い払ったそうだ。 ったく無茶しやがって」
「………ごめんなさい」

逃げるのが正しい判断だった………いや、「模範的判断」だった。

「結果オーライってやつだにゃ。許してやるのにゃ」
「………だとよ。今回はまぁ良しとしてやるけどな。とりあえずまだ寝てろ。毒はまだ抜けてねぇからな」
「…………はい」


マスターが私のことを心配していってるのはわかってたから、大人しくうなずいた。
マスターの声を合図に、猫たちがどこかへと去って行く。

………ネギはかえってきてるのかなぁ。


「その……えぇと、あのにゃ?」
「あ、れ?まだいたの?」

ちょっとびっくりして漏らしてしまった言葉に、少し反省しつつ体だけを起こす。

さっきのメラルーだけが、その場に残っていた。

「アンタの手伝いすることになったにゃ。よろしくにゃ」
「………はい?」

目が点になる。

「あの怖い人がボクを脅すのにゃ。でも、面白そうだから従うのにゃ。」


怖………マスター?


………マスター……っ

心の中で色々とその光景を想像していたら、ちょっとだけ笑みがこぼれた。

……考えるのはやめようかな。


「じゃぁ遠慮なくお願いしていい?」


「にゃっ。嫌だったらしないのに――するのにゃ。わかったからそれはイヤなのにゃ!」

なんだか良く分からないけどマスターに強迫されてるみたいなんだけど…

いっか。ちゃんとお世話しないと大変だからね。


「畑に行って、ネギ取ってきて。10本くらいよろしくね」




なんだか知らないけど、良く分からないまま、私にお供ができましたと、さ。





※無理やりすぎてゴメンナサイ……
とりあえず、これで日記に入れるはず、、、、

2008/10/30

一章・針



「もう少し奥にゃ! できれば急いでほしいのにゃ! ご飯の時間はもうすぐなのにゃ!」
「急ぎたいのはやまやまなんだけどね……蜂が………」

洞窟ではない、岩場に囲まれているところへと入った私とメラルー(名前はないらしい)
壁となっている岩は暗い青で、足元が動物の骨のような、少し不気味なところだった。
キノコが生えているのが見えるから、キノコ集めの時はここに来ようかな、と思った矢先……

蜂の大群を見つけたのだった。

いつものように剣を抜こうと思ったら、そういえば盗まれていたことに気づいて……
仕方なく、屈みながらできるだけ急いでる、っていう状態。
いくらまだ見つかっていないとはいえ、ぶんぶん上で蜂が飛び回ってるのは気持ちいいものじゃない。

「……まだ?」
「見えてるんだけどにゃ、さすがにそこまで教えられないのにゃ」
「逃げそうだから離さないよ」
「にゃぅ…命は惜しいのにゃ……右奥に見えてる、ちょっと赤くて大きなキノコが見えるかにゃ?」

なんだかよく分からないけど、そこへ目線を送ると、それらしいキノコを見つけた。

「あそこだけ土が柔らかくて掘れるのにゃ。 ………でも、人には通れないはずなのにゃ」
「………仕方ない、か」

まぁ、さっきから逃げそうにないのはわかってたんだけど。
ちょっとこのもふもふした猫の毛が気持よくて………あぁぁ、私って何をしてるんだろう。

「にゃっ……一応、約束は守るのにゃ。そこで待ってるにゃ」
「早くしないとあそこから水をぶっかけるからねー」
「……ボクは今みんなを裏切った行動をしたかもしれにゃい……」

なんだかぼやきながらメラルーが走る。
と、ランゴスタの二匹がそれに気づく。

「にゃっ?………邪魔なのにゃっ!」

危ない、と思ったが手が出せなかった。
人間にとって麻痺性の毒……それはつまり、人間の体の大きさですら麻痺させるだけの強力な毒、ということ。
それを体の小さなメラルーが食らえばどうなるか…考えたくない。

こうなったら格闘でやるしかないか、と思った矢先、

「にゃっ!」

通称「肉球剣」を振り回したメラルーは、一撃のもとに二体の蜂を撃墜、さらに体液が飛び散る瞬間にサッ、と後ろに下がった。

「十分に強いんじゃない………」
こんなことなら蜂退治任せればよかったな、と呟く。

しかし蜂の数が半端ではない。二匹倒せばまた三匹、三匹倒せばまた二匹、と次々に現れる。
メラルーはそれを的確に倒してはいるものの、邪魔されて奥に行けなかった。

「キリがないのにゃ! とりあえず目をつぶるのにゃぁっ!」

何、と聞く暇もなかった。

「きゃぁっ!?」

視界が真っ白になって、目がいたい。思わず両手が目に行ってしまう。
閃光玉、と理解したときにはすでに目は見えなくて、音だけが聞こえていた。

どざっ!

重いものが落ちた音が、前の方から聞こえた。

あ………れ?
これ、ランゴスタが落ちたにしては重すぎない………?
不審に思いながら、目の回復を待つ。
ようやく少しずつ見えるようになってきた。

そして、あたりを見渡す前に、何かが聞こえた。 悲鳴が。


「にゃぉぁぁっ!?」
「えっ………!? ちょっと!?」

さっきのメラルーの声みたいだった。

「だ、大丈夫!?」
「……………」

声をかけても返事がない。
……それってやばくない?
明るすぎる世界の中、見えたのは、黒い、浮かぶもの。

人並の大きさの、、、、、、、、何か

ぶーーーーーん

低い音が、絶え間なく、聞こえる。さながら、大きな蜂のような。
いや、ランゴスタの中でも、王様クラスのような。


「嘘っ………!」

みたものが嘘だと思いたい。けれど、回復した眼は嘘をつかない。



女王ランゴスタと、目が合った―――!







※日記にするためにもうちょっとだけ時間がかかります。

一章・猫



「――よーし、今日は無傷だよっ!」

幸先よくランゴスタの巣を一つ、火炎瓶で焼き払って、私は一息ついた。
マスターによると、密林では常に女王蜂が一匹いるらしい。けど、女王蜂がいないことは今まででよーく、わかってる。

見える範囲に10匹以上いたら危険があるって言われたけど、そんなに見かけたらさすがに逃げたいなぁ。

そばにあった木に寄りかかって、とりあえずネギをかじる。うん、やっぱりネギは生がいいね。

と、ゆっくりしていると………


……地面からぽこぽこ、白と黒の猫耳が現れた。

「おっはよー」

近くのアイルーにしゃがんで話しかけてみる。
白いのがアイルーで、黒がメラルー。
メラルーはお腹がすくと人から色々盗みを働く………らしい。
でも、可愛い猫。盗むなんて嘘だと思うけどなぁ。

人並に知能もあるって言ってたけど、そこはどうなんだろ。

そんなことを考えたながら、そばにいたメラルーを抱いてみる。
ふわふわした頭をなでると、ちょっと気持ちが良かったりする。

「なぁ~ご」
「………ふふ」

せっかくだからもうちょっとここにいようかな。かわいいし。
頭を擦り寄せられるとくすぐったいんだけど……猫だし、ね。
……ってちょっと待って待って?多くない?いや、多いってば!

「ちょっ………!」
「にゃぁぁ~っ」

よっぽどこの猫さんたちに好かれちゃったらしい。
もはや私の体は猫まみれ。

座ってるのに背中の後ろとか首の後ろとか頭の上とかまでいるんだけど! 重い!

「ごめっ離れてくれる!? あーもうっ!」
一匹一匹はかわいいけどこんなにたかられたら重いってば!

気合いで立ち上がるようにもがく。
腕を振り回したところで、ようやく解放してくれた。
ぽてっ、と着地した猫たちは私から去っていく。

「あ、あれ………?」

白と黒の間に、何か緑が混じってるような……

そういえば腰がいつもより軽……
「あぁぁぁーーーっ!!」

私のポーチ盗られた!? ってポーチごと!?
ってか武器もとられてるぅっ!

「ちょっ、待ちなさいっ!」
ネギ!私のネギがっ!
逃げ足の速い猫めがっ!
集団の中でネギを握りしめている猫を発見、直ちにその猫に狙いを定める。

「そこぉっ!」

がっし!

「にゃがぁー!」
「ネギぃ!」

じたばたするメラルーからネギを取り返した。でも、その間にほかの猫は地面へと逃げてしまう。

あぁぁぁ……私のネギがぁ………
おにょれぇっ……可愛いのは見かけだけかっ………!

歯がギリギリ言ってしまう。腕にある猫が震えているが気にしない。

「さてと。猫さん? 私のネギを返してもらいましょうか?」
「にゃっ!?………ネギ?」
「言葉わかるのね!? だったら大人しく仲間の猫を呼び戻しなさいなっ!」

と、私がドスを聞かせて言うと、なぜか猫の震えがおさまった。
かと思うと、また逃げようともがく。でも、猫と私じゃぁ力の差がありすぎた。

「大人しくしなさいってば!」
「にゃぁぁっ!皆が危ないのにゃ! 返してやるからとにかく離すのにゃぁぁ!」
「そんなうわべだけの嘘はもう引っかからないわよっ!」
「ちがうのにゃっ! アイルー一族はネギを食べたら下手すれば死んでしまうのにゃ!」

はい?
ネギを食べたら死ぬ?
………なんて哀れな!

私の心の中でものすごい焦燥感が襲ってくる。
ネギが食べられないなんて…それこそ死んでしまうわ!

さっきまでの怒りもどこへやら。今では猫さんたちへの同情心でいっぱいだった。

「じゃぁ、とりあえず他の猫たちがどこへ行ったか、教えて」
「に、逃げないからその、はにゃして……」

首根っこをつかみつつ、猫に道案内させる。


しかし、これが私の最大の失敗だった。




いつもよりずっと軽い足取りで、私は洞窟のようなところへと進んで行った。







※猫はネギのような刺激物を食べると貧血を起こします。

2008/10/28

一章



「あーもー! うるさいなぁっ!」
耳に残る嫌な音を立てながら、飛び回る蜂。
蜂と言っても、巨大な蜂、ランゴスタ。

小さくても子供くらい、大きくて成人男性程度の全長を誇る蜂。
麻痺性の毒をもってるから、私みたいに武器を持っている人なら大丈夫だけど、無防備の状態だと結構危ない。
けど、それだけの巨体なのにものすごく速い。ずるい。私もそのくらい飛びたいのに。

「―――今っ!」

気合いの声とともに飛びかかる。

飛んで後ろに逃げられるのはイヤというほど分かっていた。

だからさらに前転して追いかけるっ!


ブシャァっ。。。


 いや~な音を立てながら、四散するランゴスタ。

 緑色のキモチワルイ体液が飛び散るけど、それは問題なし。

そのために私は片手剣なんだから。

すこしの罪悪感を胸に、右手に持った盾を見てみる。


私の盾はいつも通り、緑と赤の斑点が不気味に光っていた。




「たーだいまぁーっ」
「おっ!おかえり、だ」

いつもより上機嫌に、村に入って一番に見かけたマスターにあいさつ。挨拶は大事だよね。

今日こそ蜂の巣壊しは卒業のはずっ!
しかし、マスターの口は、期待した言葉をくれなかった。

「―――まだまだ、だな」
私の胸のあたりを見たマスターが言う。
……と、言っても変態な意味じゃない。
「だって一気に四匹も襲ってきたんですよ!?盾で防ぐのにも限界がありますって!」
私の服にこべりついた蜂(めんどくさいんだもん)の緑のことを言っているだけ、だった。

「そんなんじゃぁまだランポス狩りにも行かせられないじゃないか。また明日も蜂除けだな」
「えぇぇっ!ここだけなのに!?」
「馬鹿野郎っ!肉食と虫を一緒にするんじゃないっ!」

マスターが叫ぶ。ちょっとびっくりして肩が震えたけど、気付かれてないみたい。
「蜂ごときが四匹現れただけで盾を使いきれんのだろうが!? じゃぁランポスが四体出たらどうするつもりだ!?」
「それは……そう、ですけど………」
「だろ?………まったく。俺の怪我さえなければミクなんて頼らないんだけどな……」

はぁ、とため息をつきながら目線を落とすマスターに、何も言えない。
ランポスというのがどのくらい危険な存在かはみたことがあるけど、今の私なら倒せる、はず。
だけど群れで現れられたら、どうしようもできないのも事実だった。

あの家よりもずっと大きい龍と一人で対峙していたマスターとは、雲泥の差。
あんな龍が襲って来て、数本のネギが残っ……もとい、死人が出なかったのは、マスターが大怪我しても守ってくれたお陰だ。

左手と左足に重傷を負ったマスターは、もう、盾を握ることはないと思う。
ううん。握らせない。私が、マスターの代わりを務めるんだから。


「………明日は、巣を四つくらい壊してきます」
「おう。ただ、同じ場所に異常に蜂がいたらすぐに逃げるんだぞ。女王がいるかもしれないからな」

マスターの言葉にうなずいて、私は自分の家へと戻る。



今日のご飯はネギとアプケロスのソテーにしよっ、と。




これは、マスターに振り回されつつも少しずつ村の「ハンター」をめざす、ネギは主食と言ってはばからない女の子のお話。


―――ちょっぴり悲しい、生き残るための物語。

序章・真



昔、私はとてつもなくおいしいものを食べた。

すこし苦そうな香り。
鮮やかな色合い。
口に広がる苦味と甘み。


どれをとっても最高級の出来栄えだった。

けれど、この村に、巨大な龍が襲ってきた。


その龍は家を破壊し川を無くし――畑を焼いた。



私は、焼土と化した畑を見て、誓った。


あの龍を倒すと。


復讐の誓いをこめた、白きネギを握りしめながら――――

序章・偽



箱を開けると、横長い、やや青みがかった物体が見えた。


手にとると両手によくなじみ、いくつかの凹凸が目立つ。



そう。これが――――






私とPSPの出会いである。





と、アホ度全開で始めてみました。あはっ☆(死



幾人の人がこのページを見て、モンハンをやってるのかは不思議ですけど、せっかくやってるんだし、それに文章書く練習にもなるかなー?って作りました新規カテゴリです。


私のモンハンプレイ談を、主人公を既存のキャラで小説っぽく語ってみようという恐ろしき企画です(著作権的な意味で




モンハンの小説、ってわけではなく。あくまで「日記」なのでほとんど裏設定は加えません。

私が人の設定をパクることがあまり好きではないために、ちょっとした定義づけを。


加える設定は、



 オトモも装備品をもつ。
 無敵時間は存在しない。
 モドリ玉は存在しない。
 主人公に目的が存在する。
 弓にもボウガンと同じような「矢」が必要。
 



最後に。




 武器が特注品。



こんな感じです。


あることないこと、小説風味で日記として書いていくので、多少拡大表現がすぎるかもしれません。

あとは…後付けの設定でどうにかなるでしょっ(マテ


パロっぽいことが嫌いな人は見ないでくださいね。
どう考えてもモンハンを非難してるとしか思えない日記になるでしょうからwww